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墓じまいで起こりやすい親族トラブルとは?原因と回避策を徹底解説

墓じまいで起こりやすい親族トラブルとは?原因と回避策を徹底解説

少子高齢化やライフスタイルの変化により「墓じまい(はかじまい)」を検討する人が年々増えています。
しかし、実際に墓じまいを進めようとすると「親族の反対にあって話が進まない」「費用を誰が負担するのかで揉めた」など、親族間のトラブルが発生するケースも少なくありません。

この記事では、墓じまいをめぐるトラブルの原因や起こりやすい場面、そして円満に進めるための具体的な方法をわかりやすく解説します。

なぜ墓じまいをするのか

まず初めに、多くの人が墓じまいを考える理由を整理しておきましょう。

後継者がいない・将来の負担を減らしたい

近年、子どもがいない、あるいは遠方で暮らしており将来的にお墓を継ぐ人がいないというケースが増えています。
また、「自分の代でお墓の管理を終えたい」「子どもに負担をかけたくない」といった考えから、墓じまいを選ぶ人も多く見られます。

こうした背景には、家族形態の変化と、お墓を守ることへの心理的・経済的な負担の重さがあります。

お墓の維持費や距離の問題

お墓の維持には、年間の管理費や清掃費などの費用がかかります。
さらに、遠方にお墓がある場合は、移動や宿泊にも費用と時間が必要です。

「お参りに行くのが難しくなった」「高齢で管理ができない」と感じたことをきっかけに、墓じまいを検討する人も少なくありません。

永代供養など新しい供養方法への移行

従来の「家で守るお墓」から、寺院や霊園が管理してくれる「永代供養墓」「納骨堂」などへの移行も増えています。

永代供養であれば、後継者がいなくても供養と管理を任せられるため、安心して墓じまいを決断できるケースも多いでしょう。

墓じまいで起こりやすい親族トラブル

墓じまいは「家のこと」「ご先祖のこと」が関わるため、感情的になりやすく、トラブルに発展しやすいのが特徴です。
この章では、墓じまいで起きやすい主なトラブルについて解説します。

意見の不一致(賛成・反対の対立)

「先祖代々のお墓をなくすなんて」と反対する親族もいれば、「管理が大変だから仕方ない」と理解を示す人もいます。

世代や価値観の違いから意見が分かれ、話し合いが平行線になることも多いです。

特に、長男やお墓を継いでいる家系の立場の人と、他の親族との間で温度差が生まれやすい傾向にあります。

費用負担をめぐる争い

墓じまいには、撤去費用・遺骨の改葬費・新しい供養先の費用など、数十万円単位の費用がかかります。

「誰がどれだけ負担するのか」が曖昧なまま進めると、後になって「自分ばかり損をした」と不満が出ることがあります。

事前に見積もりを取り、親族全員で負担割合を話し合っておくことが大切です。

遺骨の移動先・供養方法をめぐる感情的な対立

遺骨をどこに移すのか、どのように供養するのかについてもトラブルが起こりがちです。
「永代供養にするのは寂しい」「先祖の魂が安らげない」など、供養への価値観の違いが対立の原因となります。
宗派の違いがある場合も注意が必要です。

当サイトで紹介している永代供養墓は、個室で眠ることが可能であり、かつ重厚感のある石材が使用されている永代供養墓です。昔ながらの一般墓に馴染みがある方にも、ご好評いただいている永代供養墓ですので、お悩みの方は是非一度ご相談ください。

墓じまいが切り出されるタイミング

墓じまいは、タイミングを誤ると親族の反発を招くことがあります。自然なきっかけで話を持ち出すのがおすすめです。

お墓の管理が難しくなったとき

高齢や体調の変化などで「お墓の手入れやお参りが難しくなった」と感じたときが、墓じまいを考え始める一つのタイミングです。
現実的な問題として共有すれば、感情的な反対を和らげやすくなります。

親の介護や相続をきっかけに話題に出ることが多い

親の介護や相続の話をしている際に、「お墓の今後をどうするか」という話題が自然と出てくるケースも多いです。
財産や家の話とあわせて、墓じまいを一つの「終活」として話し合うのがスムーズです。

法要・お盆・年末年始など、家族が集まる時期に話し合われやすい

お盆・彼岸・法要・年末年始など、親族が集まる時期は墓じまいを話し合うチャンスです。
ただし、法要の最中などのタイミングで突然切り出すとトラブルになりやすいため、食事会や集まりの中で穏やかに提案するのが良いでしょう。

墓じまいのトラブルを回避する方法

トラブルを避け、円満に墓じまいを進めるためには、事前の準備と誠実な説明が欠かせません。
この章ではトラブルの回避方法について解説します。

まずは家族全員で現状と理由を共有する

最初から結論を押しつけるのではなく、
「お墓の管理が大変になってきた」「自分たちの代で整えたい」といった現状と理由を丁寧に共有することが大切です。
理解してもらうまでに時間がかかることもありますが、焦らず対話を重ねましょう。

第三者(僧侶・石材店・行政書士など)を交えて話す

身内だけで話すと感情的になりがちです。
寺院の住職、霊園の管理者、行政書士などの第三者の専門家を交えることで、客観的な意見を得やすくなります。
また、専門家が費用や手続きの流れを説明してくれると、親族の納得感も高まります。

費用・手続き・供養先を明確にして合意形成する

「どこに遺骨を移すのか」「どのように供養するのか」「費用は誰がいくら負担するのか」など、細部まで明確にしておくことが重要です。
書面にまとめ、家族全員の同意を得てから実行すれば、後々のトラブルを防ぐことができます。

家族・親族が納得できるような供養方法を提案する

墓じまい後、永代供養墓への改葬をする場合、昔ながらの一般墓に馴染みがある方にはどうしても受け入れてもらえないケースがあります。

その場合は、個室や重厚感など、一般墓の良さを残しつつ、経済的な負担を減らせる永代供養墓を提案する方法もおすすめです。

当サイトで紹介している永代供養墓は、昔ながらの一般墓の良さを残しており、一般墓に馴染みがある方にも、ご好評いただいている永代供養墓です。お悩みの方は是非一度ご相談ください。

墓じまいのトラブル相談先

もし墓じまいの話がこじれてしまった場合、専門家に早めに相談するのが賢明です。
主な相談先をご紹介します。

寺院や霊園の管理者

まずは、現在のお墓を管理している寺院や霊園に相談してみましょう。
墓じまいの手続きや改葬許可申請の流れを教えてくれるほか、親族との話し合いの場を設けてもらえることもあります。

行政書士・弁護士などの専門家

費用や相続、法的手続きに関するトラブルが起きた場合は、行政書士や弁護士に相談してみてもよいでしょう。
専門家を通すことで、感情的な対立を避け、法的に正しい手続きを進められます。

自治体・消費生活センターへの相談

墓じまいに関するトラブルは、自治体の生活相談窓口や消費生活センターでも相談できます。
特に、業者との契約や費用トラブルなど、消費者問題としての対応を求める際に有効です。

よくある質問

よくある質問にお答えします。

親族が反対していても墓じまいはできますか?

お墓の使用名義人(墓地使用者)が手続きを行う権利を持っていますが、親族の了承を得ずに進めると後々の関係悪化につながることもあります。
時間をかけて丁寧に説明し、理解を得たうえで進めるのが望ましいです。

費用は誰が負担するのが一般的ですか?

原則として、墓地使用者やその家族が負担します。
ただし、親族全員のための墓である場合は、話し合いで費用分担を決めるのが理想です。
トラブル防止のため、事前に見積もりと分担割合を明確にしておきましょう。

永代供養墓に移すときの注意点は?

永代供養墓に移す際は、供養の期間や方法(合祀の有無)、費用面などを事前に確認しておくことが大切です。
「永代」といっても寺院ごとに内容が異なるため、契約前にしっかりと説明を受けましょう。

まとめ|墓じまいのトラブルを防ぐために

墓じまいは、先祖を想う心と、家族の現実的な事情が交差する繊細な問題です。
親族トラブルを避けるためには、時間をかけて丁寧に話し合い、共通の理解を築くことが何より大切です。

「お墓をなくす」のではなく、「これからも大切に供養を続けていくための形を整える」と考えると、話し合いも前向きに進めやすくなります。
迷ったときは、寺院や専門家に相談しながら、家族全員が納得できる形を探していきましょう。

この記事の監修者

記事を書いた人の写真

小原 崇裕

2002年に「NPO法人永代供養推進協会」を設立し代表理事に就任。まだ永代供養が知られていない20年以上前から日本の永代供養墓の普及・推進に努める。年間約1500件の無料仏事相談を受け、エンディングをめぐるお葬式やお墓などへのアドバイスと支援活動に従事。著書に『安心できる永代供養墓の選び方』。シニアライフマネジャー1級。