樹木葬と散骨の違いは5つ!特徴や費用比較と選び方のポイントを解説
樹木葬と散骨で迷っている方、必見!樹木葬と散骨には、5つの違いがあるのをご存知でしょうか?
この記事では、樹木葬と散骨の特徴や具体的な違いやメリット・デメリットのほか、遺骨について知っておくべき知識を分かりやすく解説しています。
樹木葬と散骨とで迷っている方のため、一目で分かる費用比較や、失敗しない樹木葬や散骨の選び方までご紹介していますので、ぜひご覧になり参考になさってください。
樹木葬とは?
樹木葬とは樹木の根元や草花に囲まれた自然環境で眠るお墓のことをいい、里山型と都市型の2種類の環境があり、それぞれ3つの埋葬方法があります。
種類
・里山型
・都市型
埋葬方法
・集合埋葬型
・合祀・合葬型
・個別埋葬型
最新の調査結果によると、樹木葬は全体の48.7%もの方々に選ばれており、樹木葬は遺骨の管理や供養を霊園や寺院へ委ねる永代供養にも該当するため、メリットも多いです。
出典:【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年)霊園・墓地・墓石選びの最新動向(いいお墓)
里山型
里山型とは、郊外にある豊かな緑に囲まれた専用の山林へ遺骨を埋葬する樹木葬のことをいい、本格的な自然の大地へ故人の遺骨を還したい方に選ばれています。
都市型
都市型とは花壇型や公園型とも呼ばれ、霊園や寺院にあるガーデニングや花壇のような樹木葬のことをいい、整備された環境やお参りでの利便性を重視したい方に最適です。
合祀・合葬型
合祀(ごうし)・合葬型とは、ほかの方々の遺骨と一緒に混ぜて土へ還す埋葬方法のことをいい、樹木葬の費用としては最も安価な料金体系がメリットです。
ただし、大切な故人の遺骨がほかの方の遺骨と混ざってしまうことや、どこへ埋葬されているか分からないことが危惧されるため、慎重に選択する必要があります。
集合埋葬型
集合埋葬型とは、骨壷や骨袋へ納められた遺骨をほかの方々との共有スペースに埋葬する埋葬方法のことをいい、リーズナブルに遺骨を保管できることがメリットです。
しかし、具体的な納骨場所が分からないことや、一定期間が経過した後に合祀されるケースが多いため、あらかじめ安置期間を確認しておく必要があります。
個別埋葬型
個別埋葬型とは、家族などの申し込み単位で区画を利用できる埋葬方法のことをいい、納骨場所が明瞭なため、対面してお参りできることが大きなメリットです。
ただし、納骨できる人数には制限があり、永代にわたって合祀しないタイプと、一定期間が経過した後に合祀されるタイプがあるため、事前に確認しておきましょう。
樹木葬についてくわしく知りたい方は下記をご覧ください。
↓樹木葬についてよりくわしく知りたい方はこちら↓
散骨とは?
散骨とは、遺骨をパウダー状に細かく粉骨して、自然環境へ撒く葬送のことをいい、一般的には次の2つの散骨方法から選択します。
山林散骨
山林散骨とは、専用の山林の中で樹木の根元などへ遺骨を撒いて、故人を自然に還す散骨方法です。
自分自身で散骨するプランと、代行して散骨してもらうプランとがあり、委託散骨のみを受け付けているケースもあります。
海洋散骨
海洋散骨とは、故人の故郷の海など、人目につきにくい海の沖合で、遺骨を撒く散骨方法です。
身内だけでボートを貸し切るプランや、ほかの利用者と乗り合いで利用するプラン、業者へ委託して散骨してもらうプランなどがあります。
散骨についてくわしく知りたい方は下記をご覧ください。
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樹木葬と散骨の違いは5つある
樹木葬と散骨は似ていると思われがちですが、実は大きな違いが5つあるため、どちらにするか迷っている方のために詳しく解説します。
項目 | 樹木葬 | 散骨 |
法律に則った葬送かどうか | ◯ | × |
墓地としての経営許可の有無 | ◯ | × |
遺骨の管理と公的手続きの有無 | ◯ | × |
遺骨の供養方法 | 納骨・埋葬 | 撒く |
墓標の有無 | 有 | 無 |
法律に則った葬送かどうか
遺骨を埋葬できる場所は法律によって墓地のみに限られており、樹木葬は墓地に属するお墓の種類として、法律に基づいた埋葬方法に該当します。
散骨は、法的には明確な規定はありません。国は1998(平成10)年、当時の厚生省生活衛生局が「現行法上特に規制の対象にする必要がない」という見解を示しています。また、2020年には散骨に関するガイドラインが取りまとめられています。
出典:墓地、埋葬等に関する法律(厚生労働省) 散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)
墓地としての経営許可の有無
樹木葬は正式な墓地として、都道府県知事から経営許可を取得して運営されており、墓地を経営できるのは、公共団体・公益法人・宗教法人の3つに限られます。
墓地の経営許可を得るには経営計画などの厳しい審査があり、霊園や寺院では公的に大切な故人の遺骨を守る役割を担っているため、樹木葬は先々への安心感も大きいといえるでしょう。
山林散骨は、地域で散骨場の運営許可を求める条例がなければ経営許可の必要性がなく、言い換えると自分自身が所有している山林なら散骨しても問題ありません。
遺骨の管理と公的手続きの有無
生きている間、その人がどこに住んでいるか住民登録をおこなうように、日本では死後の遺骨も誰がどこのお墓へ埋葬されているかをきちんと管理しています。
樹木葬への納骨では、火葬場や役所で発行される「埋葬許可証」もしくは、墓じまいによって遺骨を移動する場合に役所から発行される「改葬許可証」の提出が必要です。
一方で、墓じまいで散骨する場合は、改葬先から受入許可証を入手できず改葬許可証に必要な書類が揃えられないため、お墓を管轄している役所へ相談することになります。
遺骨の供養方法
樹木葬では樹木の傍や花々に囲まれた所定の場所へ遺骨を埋葬・納骨するのに対して、散骨は遺骨を粉骨して土をかけずに撒くという点に大きな違いがあります。
散骨は遺骨を撒いた場所が分からなくなることや、雨風の影響を直接受けて遺骨が流されてしまうため、後々のお参り場所に困惑するケースが目立つためご注意ください。
墓標の有無
樹木葬は所定の樹木や石材プレートの設置などによって、手を合わせる対象が明確に存在しますが、散骨では墓標が存在しません。
散骨は遺骨を撒いた場所が分からなくなってしまう場合もあり、とくに高齢になると同じ場所まで行きにくいことや、景色が変わってしまうケースもあるため気をつけましょう。
樹木葬や散骨のメリット
樹木葬や散骨には、次のような6つのメリットがあります。
・自然環境に還ることができる
・後継者がいなくても問題ない
・お墓にかかる費用を抑えられる
・お墓の維持管理の負担が削減できる
・子どものお墓の負担をかけずにすむ
・宗教を問わない
樹木葬や散骨のデメリット
樹木葬や散骨には、次のようなデメリットもあるため、あらかじめ把握しておきましょう。
・家族や親族から反対される場合がある
・合祀や散骨をした遺骨は取り戻せない
・交通アクセスが不便なことが多い
・合祀や散骨はお参りで場所が特定できない
・とくに散骨は季節によって樹木や花が枯れてしまう
・遺骨の人数によっては割高になる
樹木葬のメリット・デメリットについてよりくわしく知りたい方は、下記をご覧ください。
↓樹木葬のメリット・デメリットについてよりくわしく知りたい方はこちら↓
樹木葬と散骨の費用比較
樹木葬と散骨の費用を比較しやすいように、一覧表形式でまとめてご紹介します。
樹木葬 | 費用 |
合祀・合葬型 | 約5~30万円 |
集合埋葬型 | 約20~50万円 |
個別埋葬型 | 約40~100万円 |
散骨 | 費用 |
山林散骨 | 約5~30万円 |
海洋散骨 | 約5~40万円 |
樹木葬の合祀・合葬型と、山林散骨の費用はほぼ同等の金額となっています。
また、樹木葬は専用スペースの確保や墓石の使用によって費用が高くなる傾向があるほか、散骨は代行委託なら安価ですが、自分で散骨すると費用が高くなる傾向にあります
樹木葬や散骨の選び方の5つのポイント
樹木葬や散骨で失敗しない選び方の5つのポイントについてご紹介しますので、どうぞ参考になさってください。
必ず事前に現地見学をする
樹木葬や散骨は、パンフレットやホームページの写真だけではなく、必ず事前に現地見学をして実際に目で見て確認するようにしましょう。
現地見学では、あらかじめ不明点や気になることをまとめておくと、質問によって現地スタッフの対応力や雰囲気を確認できるため、後々まで安心感が持てます。
親族や高齢者がお参りしやすい環境かどうかを確認する
現地見学の際は、家族や親族を含めて、高齢者が将来までお参りしやすい環境かどうかを確認してください。
現地までの交通アクセスにおいても、自家用車だけではなく、免許返納をした後のことまで考えて、公共交通機関による移動や、階段や坂道などまでチェックしましょう。
命日や冬場の樹木や花々の環境を確認する
樹木葬や散骨では、とくに命日や冬場の樹木や花々の環境について重点的にチェックしましょう。
春など特定の期間は美しくても、いざ法要やお参りに訪れた際、枯れ果てた寂しさを感じる環境に後悔をするケースがありますので、くれぐれもご注意ください。
遺骨の人数や追加費用まで踏まえた見積もりを取得する
樹木葬や散骨では、計画的に将来にわたって納骨する人数や追加費用まで踏まえた見積もりを取得して、詳細金額を確認してから契約してください。
1名分では安価でも、夫婦や家族など人数によっては割高になる場合があるほか、利用期間が定められているケースもあるため、契約前にきちんと内容を確認しましょう。
遺骨は複数の供養方法を併用できることを知っておく
遺骨は分骨や複数の供養方法を併用することができ、故人のためにどうしても散骨をしたい場合、一摘み程度の遺灰の散骨なら、業者を頼らずに自分でおこなうことも可能です。
後々まで後悔しないためには、お参りのしやすい供養方法を選択し、いつでも故人に会って語りかけやすい心の拠り所を見つけましょう。
まとめ
樹木葬と散骨の違いやメリット・デメリット、費用比較や選び方のポイントについて解説しましたが、故人の大切な遺骨に関する知識を深めていただければ幸いです。
全国永代供養墓・樹木葬グループでは、季節を問わず365日、美しい花々が咲く樹木葬をご紹介しており、最近話題の『合祀しない樹木葬』も取り扱っています。
6名様など大勢のご遺骨を埋葬できるため、墓じまいにも最適で、利便性に優れ、しっかりと供養してもらえるお寺ならではの安心感とお参りしやすいアットホームな雰囲気も人気です。
宗教不問、寄付金、管理費不要!永代にわたって安心できる樹木葬をお探しの方は、通話無料のフリーダイヤルへお気軽にお問い合せください。資料請求・見学予約も無料で承っています。
この記事の監修者
小原 崇裕
2002年に「NPO法人永代供養推進協会」を設立し代表理事に就任。まだ永代供養が知られていない20年以上前から日本の永代供養墓の普及・推進に努める。年間約1500件の無料仏事相談を受け、エンディングをめぐるお葬式やお墓などへのアドバイスと支援活動に従事。著書に『安心できる永代供養墓の選び方』。シニアライフマネジャー1級。
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