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墓じまいをして永代供養にする費用と内訳┃削減のポイントや注意点まで解説

墓じまいをして永代供養にする費用と内訳┃削減のポイントや注意点まで解説

墓じまいと永代供養をするには、具体的にいくら必要で、費用を削減するにはどうしたらいいのか、気になる情報をまとめましたのでご紹介します。

お金をかけずに墓じまいと永代供養をするにはコツがあり、安かろう悪かろうといった失敗や後悔を防ぐための注意点まで知っておくことが大切です。

墓じまいに最適な費用を抑えられるおすすめの永代供養墓もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧になり参考になさってください。

墓じまいや永代供養という言葉は混同しやすいため、それぞれの意味や内容について分かりやすく解説します。

墓じまいとは?

墓じまいとは、墓石を解体撤去して更地に戻した土地の権利を墓地へ返還することをいいます。

お墓には法律があり、放置されたお墓は官報や墓前への告知により、通達から1年経過すると墓石が強制撤去され、無縁仏として葬られる可能性があるため注意が必要です。

管理費の支払いを滞納すると督促状が届き、保証人や身内へ請求されるトラブルも起こるため、不要なお墓はきちんと墓じまいしましょう。

なお、お墓の土地は永代所有権と呼ばれる権利を得て借りているのと同然のため、他人へ転売や貸与をしてはならず、墓地へ返還しなければならないためご注意ください。

永代供養とは?

永代供養とは、霊園やお寺が遺骨の管理や供養をしてくれる仕組みのことをいい、永代供養するためのお墓のことを永代供養墓と呼びます。

永代供養墓は基本的に自分でお墓を建てて維持管理する必要がないため、継承者がいなくても問題ありません。

最新の調査結果によると、新規購入者のうち跡継ぎがいらないお墓を選択している方は全体の約65%を占め、なかでも樹木葬は人気があり、約半数もの方々に選ばれています。

墓じまいや永代供養で必要な改葬とは?

改葬とは、納骨されている遺骨をお墓から取り出して別のお墓へ移すことや永代供養することをいい、墓じまいでは改葬が必要です。

最新の調査結果によると、墓じまいで改葬する主な理由は次の3つで、お墓はご先祖様から代々受け継ぐという、従来の風習に大きな変化が生じていることが垣間見れます。

お墓が遠方にある:54.2%
お墓の継承者がいない:44.8%
お墓の維持・管理費がかかる:27.4%

2022年には墓じまいで改葬をした方が過去最高の15万件を超えたと発表されましたが、永代供養はお墓の維持問題における最適な解決策といえるでしょう。

墓じまいをして永代供養にするには、メリットとデメリットがあり、後悔をしないためには、善し悪しをきちんと把握しておくことが大切です。

メリット

墓じまいをして永代供養をすれば、次のような多くのメリットを得ることができ、大きな安心感に繋がります。

・無縁墓にならずにすむ
・お墓の維持管理の費用や負担を軽減できる
・子どもへ負担がかからない
・近隣への改葬でお参りがしやすくなる

デメリット

墓じまいや永代供養では、次のようなデメリットもあるため、トラブルが起こらないように、事前確認をおこないましょう。

・親戚に反対される可能性がある
・一時的な費用負担が生じる

目的相場費用
墓じまい約20~70万円
永代供養約5~250万円
総額約30~300万円

墓じまいと永代供養にかかる総額の相場費用は約30~300万円と幅広く、墓じまいの費用は約20~70万円ですが、永代供養では約5~250万円と、大きな差額が生じます。

内訳費用
墓石の解体撤去費用約20~50万円
閉眼供養約3~5万円
離檀料約5~20万円
行政手続き費用無料~数千円
総額約20~70万円

墓じまいで必要な費用内訳の内容と金額について、ポイントを押さえて詳しく解説します。

墓石の解体撤去費用:約20~50万円

墓石の解体撤去費用は1㎡あたり約10~15万円が目安で、約20~50万円が相場費用ですが、お墓の面積や墓石の重量、地盤の基礎工事の有無、人件費などによって異なります。

閉眼供養:約3~5万円

閉眼供養とは、墓石に宿っている魂を僧侶の読経供養によって抜き取るための儀式のことをいい、必要となるお布施の費用は約3~5万円です。

離檀料:約5~20万円

離檀料とは檀家の方が菩提寺と離れる際、これまでお世話になったお礼として支払うお布施のことをいい、一般的に約5~20万円ですが、お寺によっては不要の場合もあります。

行政手続き費用:無料~数千円

墓じまいをして永代供養をする際は、行政手続きによって改葬許可証と呼ばれる書類を取得しなければならず、必要な費用は無料~数千円程度です。

内訳費用
永代供養料約5~150万円
墓石・名板・彫刻代無料~約40万円
年間管理費無料~約3万円
納骨手数料無料~約3万円
納骨法要料約3~5万円
総額約5~250万円

永代供養の相場費用は、約5~250万円と幅広く、大きな価格差が生じるのには、次の3つが理由があります。

・永代供養料の差
・墓石の有無
・年間管理費の有無

永代供養料:約5~150万円

永代供養料とは遺骨の管理や供養をしてもらうための費用のことをいい、永代供養墓の種類により価格差があるほか、地域性や寺院の格式によっても異なります。

墓石・名板・彫刻代:無料~約40万円

永代供養墓の種類によっては墓石や名板を設置でき、彫刻代を含めて最大で約40万円の費用が発生する場合があります。墓石や名板には、名前や没年月日などを彫刻できます。

年間管理費:無料~約3万円

永代供養では年間管理費が必要になる場合があり、最大で約3万円程度の費用がかかり、施設や設備の維持費や修繕費などの運営費として充当されます。

納骨手数料:約2~5万円

納骨手数料とは、永代供養墓へ納骨するための作業料や事務手続きの費用のことをいい、永代供養墓によっては、専用の骨壷や遺骨の粉骨費用などが必要になる場合もあります。

納骨法要料:約3~5万円

納骨法要料とは、永代供養墓へ納骨する際におこなう読経供養の儀式で支払うお布施のことをいい、一般的に約3~5万円の金額を包みます。

種類費用
合祀・合葬墓約5~30万円
集合墓約20~50万円
個別安置墓約50~120万円
樹木葬約5~100万円
納骨堂約20~150万円
永代供養付き一般墓約100~150万円

永代供養料は永代供養墓の種類によって費用が大きく異なるため、特徴と具体的な費用について解説します。

合祀・合葬墓(石材型):約5~30万円

約5~30万円と永代供養墓のうち最も費用が安いのが合祀(ごうし)や合葬墓となり、合祀とは骨壷から遺骨を取り出して他人の遺骨と一緒に土へ還す埋葬方法のことをいいます。

合祀や合葬墓は、地中深く掘った一定の場所へ大勢の方々の遺骨を埋葬する構造になっているためコストが抑えられ、利用者側の費用も安価です。

集合墓(石材型):約20~50万円

遺骨を骨壷などに納めた状態で、特定の収容場所にまとめて納骨する永代供養墓を集合墓といい、費用は約20~50万円ですが、一定期間後に合祀されるのが一般的です。

集合墓は遺骨が納骨されている場所が不明瞭で、多くの方々と共同で利用するお墓のため、お墓参りの際に寂しさを感じることや、混雑する可能性にも注意しましょう。

個別安置墓(石材型):約50~120万円

骨壷などに納めた遺骨を仕切られた特定スペースへ納めて保管する永代供養墓を個別安置墓といい、納骨できる人数や遺骨の個別安置期間は永代供養墓によって異なります。

費用は約50~120万円となっており、基本的に対面してお参りしやすい場所ほど料金が割高で、最下段などは安い費用で利用できます。

樹木葬:約5~100万円

樹木の傍や花々に囲まれた場所へ埋葬する永代供養墓を樹木葬といい、合祀・集合・個別といった埋葬方法により、約5~100万円と幅広い料金プランがあります。

人里離れた本格的な自然環境から、豊かな緑に包まれた郊外の霊園、身近でお参りしやすいお寺の境内まで、樹木葬はさまざまな場所や環境から選べて、デザインも豊富です。

納骨堂:約20~150万円

屋内にある遺骨の収容施設のことを納骨堂といい、納骨堂にはロッカー型・自動搬送式・位牌型・仏壇型などのさまざまな形状があります。

遺骨の収容人数や安置期間によって費用は約20~150万円と幅広く、格式の高いお寺や施設や設備によってはさらに高額な場合もあり、基本的に管理費が必要です。

永代供養付き一般墓(個人墓型):約100~150万円

昔ながらの墓石のお墓と同じような形状でありながら、永代供養がセットになっているのが永代供養付き一般墓で、墓石を使用するため、約100~150万円と費用は割高です。

通常の一般墓とは違い、永代供養付き一般墓は管理費が不要なケースが多く、一定期間後に合祀されるようになっているため、墓じまいがセットになった一般墓ともいえます。

墓じまいで費用を削減するためには5つのポイントがあるため、損をしないように事前に確認しておきましょう。

複数の業者から相見積もりを取得する

墓じまいの費用を削減するためには、事前に複数の業者から相見積もりを取得して、総額のみならず、内訳や品目ごとの金額まで比較してください。

現地を下見して予算を提示してくれる業者なら金額に相違が出にくく、万一の追加費用の説明までしてくれる業者はより安心できるでしょう。

事前に業者へ改葬が必要な遺骨の数を確認してもらう

墓じまいでは事前に業者へ改葬が必要な遺骨の数を確認してもらうと、永代供養墓や改葬手続きにおける無駄な費用や手間を省くことができます。

土へ還った遺骨や空の骨壷は改葬が不要なため、骨壷の中までしっかりと確認してもらうことがポイントです。

自分で行政手続きや墓地の返還手続きをする

墓じまいでは、仲介業者を利用せずに自分で行政手続きや墓地の返還手続きをすることで、費用を削減することができます。

行政手続きは手順さえ分かれば誰でも可能で、永代供養先に相談するとアドバイスしてもらえるケースも多くあります。

お寺へはあらかじめ費用の相談をする

寺院墓地の墓じまいでは、あらかじめ維持管理などのお金の工面に困っていることをお寺へ相談しておきましょう。

墓じまいを受け入れてもらいやすくなり、高額な離檀料の請求によるトラブルも起こりにくくなります。

補助金制度を利用する

自治体によっては、地域の公営墓地で墓じまいをする方を対象に補助金制度を用意しており、工事費用を支給してもらえる場合があるため確認してみましょう。

工事代の半額や最大20万円などのほか、未使用の墓地の返還で還付金が支給されるケースもあります。

永代供養でも費用を削減することは可能で、次の3つのポイントを押さえることで、お得になります。

複数の遺骨が納骨できて1名あたり費用が安い永代供養墓を選ぶ

墓じまいで永代供養墓を選ぶ際は、納骨人数に注意して、複数の遺骨ができることと、1名あたりの費用が安い永代供養を選択しましょう。

永代供養墓は1名単位なら安くても、大勢を納骨すると高額になる場合が多く、そもそも複数名の納骨に対応した永代供養を選んだ方が割安になるケースが多々あります。

管理費が不要の永代供養墓を選ぶ

管理費がかからない永代供養墓なら、先々の費用負担の心配がなく、高齢の年金暮らしになってからも安心です。

個別安置期間の定めがない永代供養墓を選ぶ

永代供養墓では、年数単位で個別安置期間を定めているケースが多くありますが、制限がなく永代にわたって合祀しない永代供養墓もあります。

安置期間満了後、追加費用により延長できる場合でも、最大年数が決められていることがあるため、きちんと確認と判断をしてください。

墓じまいや永代供養で費用を抑える際は、後々まで後悔をしないように気をつけるべき5つの注意点があります。

墓じまいは自分ではできない

墓じまいの工事は、必ず業者へ依頼してください。墓石は複数の石材で形成されており、小さなお墓でも数百キロに及び、総重量で1トンを超えるケースもありとても危険です。

墓じまいは指定業者が決められている場合がある

公営墓地以外の霊園や寺院では、工事ができる指定業者が決められている場合があるため、事前に墓じまい先の指定業者の有無を確認してください。

遺骨はお墓へ埋葬しなければならない法律がある

遺骨は散骨や自宅安置も可能ではありますが、基本的にお墓へ埋葬しなければならない法律があることを理解しておきましょう。

出典:墓地、埋葬等に関する法律(e-Gov法令検索)

墓じまいで複数の遺骨を散骨するには業者を利用する必要があるため費用メリットが得られにくく、自宅で保管する場合もいつかは永代供養が必要です。

合祀するとほかの方と遺骨が混ざり取り返せない

合祀した遺骨はほかの方たちの遺骨と混ざり合い、二度と取り返せないためご注意ください。

故人の気持ちを考えて不安になる方や、手を合わせるお墓が無くなることの精神的なダメージを考慮したい方は、合祀しない永代供養墓を選ぶのが最良です。

永代供養では必ず事前に現地見学をおこなう

永代供養は必ず事前に現地見学をおこなって、交通アクセスの利便性や環境、具体的な納骨場所やお参りができる時間や方法などのルールまで、しっかりと確認しましょう。

墓じまいにおすすめの費用負担を抑えて満足のできる永代供養墓をご紹介しますので、どうぞ参考になさってください。

合祀しない個別安置墓(最大15名):70万円~

合祀しない完全個室型 永代供養墓「燈(あかり)」

完全個室型 永代供養墓「燈(あかり)」

合祀しない個別安置墓「燈」は、最大15名もの遺骨を永代にわたって保管できる墓じまいに最適な永代供養墓で、宗旨宗派を問わずお申し込みできます。

しっかりと整備されたお寺の境内で大切な遺骨をお護りし、ご家族の転居やご希望に合わせて全国各地へ引っ越しもできるため、世代交代による心配も無用です。

合祀しない樹木葬(最大6名):1名39万円~

合祀しない樹木葬「永遠なる緑」

永代供養墓 樹木葬「永遠なる緑」

合祀しない樹木葬「永遠なる緑」は、最大6名の納骨に対応した樹木葬で、便利な交通アクセスと、365日1年を通して美しい花々が絶えない環境が人気を集めています。

女性1人でもお参りのしやすい安心できる環境にあり、良心的で何事も相談しやすい開けたお寺によって運営されているおすすめの樹木葬です。

墓じまいをして永代供養にする費用について、内訳や削減ポイントを解説しましたが、墓じまいでは大人数に対応し、後々の管理費がかからない永代供養墓を選びましょう。

合祀しない永代供養墓は、墓じまい後、何の費用負担もなく永代にわたってお墓を存続してゆける唯一の手段です。

全国永代供養墓・樹木葬グループでは、墓じまいから永代供養まで無料相談をおこなっており、万全なフォローをおこなっていますので、どうぞお気軽にお問い合せください。

この記事の監修者

記事を書いた人の写真

小原 崇裕

2002年に「NPO法人永代供養推進協会」を設立し代表理事に就任。まだ永代供養が知られていない20年以上前から日本の永代供養墓の普及・推進に努める。年間約1500件の無料仏事相談を受け、エンディングをめぐるお葬式やお墓などへのアドバイスと支援活動に従事。著書に『安心できる永代供養墓の選び方』。シニアライフマネジャー1級。