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樹木葬のデメリットやメリットとは?種類や費用と合わせて詳しく解説

近年、自然に包まれて眠る「樹木葬」が人気を集めています。「樹木葬に興味があるけれど、どのようなデメリットがあるかも含めてくわしく知りたい」という方も多いのではないでしょうか?この記事では樹木葬のデメリットやメリットをくわしく解説します。

樹木葬とは?

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木をシンボルとしたり、埋葬場所が草花に囲まれているようなお墓です。お墓の後継ぎが必要ない「永代供養」であることが多く、墓石を建てる必要がないことから一般のお墓よりも安価です。

樹木葬の特徴

樹木葬は、種類や埋葬方法ごとに特徴やデメリット、メリットが異なります。まずはじめに、それぞれの違いを理解しておきましょう。

樹木葬の環境による種類

樹木葬ではその立地や景観、環境によって大きく2つに分けることができます。

①里山型

墓地の許可を受けた山林に、直接遺骨を埋葬するタイプの樹木葬です。ある程度の土地が必要なため、ほとんどが郊外にあります。そのため、費用も割安なことが多いですが、アクセスが悪くお参りに行くのが大変というデメリットがあります。

②都市型

墓地・霊園内に専用の場所があり、シンボルとなる樹木のそばや花に囲まれた場所に埋葬するタイプの樹木葬です。広いスペースは不要であるため、都市部に多いです。立地によっては費用が上がりますが、交通アクセスがよく、お参りしやすいことがメリットです。

樹木葬の埋葬方法

樹木葬の埋葬方法は大きく3種類に分けることができ、特徴もさまざまです。

※墓標とは
樹木や、石碑、プレートなど故人や家の目印として、手を合わせられるもの

①合祀・合葬

・シンボルツリーなどの下にほかの方と同じ共有スペースがあり、墓標も共同の場合が多い。
・骨壷から取り出した遺骨をこのスペースに撒き、他の方の遺骨と混ざった状態で埋葬される。

②集合埋葬

・シンボルツリーなどの下に他の方と同じ共有スペースがあり、墓標も共同の場合が多い。
・この共有スペースの中に、骨壷のまま、もしくは自然に還る骨袋に移し替えて埋葬される。

③個別埋葬

・個人や家族単位で個別のスペースがあり、個別の墓標がある。
・他の方と遺骨が混ざらず、骨壷のまま、もしくは自然に還る骨袋に移し替えて個別に埋葬される。

樹木葬のデメリットや問題点<体験者の声>

樹木葬のデメリットや問題点について、実際の体験談をみていきましょう。全国永代供養墓・樹木葬グループに寄せられた相談から主なものをまとめました。

1アクセス、交通の便が悪いところもある

樹木葬はそのコンセプトから、種類によってはアクセスが悪くなってしまう点がデメリットの1つです。すでに契約した樹木葬があるけれど、どうしてもアクセスが悪く、自宅近くの新しい樹木葬へ移すことを検討しているというお客様もいらっしゃいました。お墓参りしやすいかどうかは十分に確認し、アクセスが良い傾向にある都市型の樹木葬も検討しましょう。

2費用が想定より高くなることもある

樹木葬は、墓石を建てる必要がないことから、従来のお墓よりも費用が抑えられますが、埋葬方法や埋葬人数によって大きく費用に差があります。特に大人数で樹木葬に入る場合、費用が想定を超えてしまうことも多いです。また、草花の管理のために年間管理費がかかる霊園もあります。追加費用の有無など費用の詳細は十分確認しましょう。

↓樹木葬の費用について詳しく知りたい方はこちらへ↓

3親族全員など大人数で使えるところは少ない

樹木葬は、墓石を建てる必要がないことから、従来のお墓よりも費用が抑えられますが、埋葬方法や埋葬人数によって大きく費用に差があります。特に大人数で樹木葬に入る場合、費用が想定を超えてしまうことも多いです。また、草花の管理のために年間管理費がかかる霊園もあります。追加費用の有無など費用の詳細は十分確認しましょう。

4遺骨の取り出しができないことが多い

樹木葬では遺骨を骨壷から出して土に直接埋葬したり、他の方の遺骨と混ぜて埋葬(合祀)することもあります。この場合、後から遺骨を取り出すことはできません。別の方法や場所に移したいと思っても不可能です。遺骨を個別に残したい場合は個別埋葬ができる霊園や骨壷で埋葬される霊園を選びましょう。

5霊園によっては樹木の管理が行き届いていない

樹木や草花には定期的な管理が必要です。見学時は素敵でも、契約後には樹木が枯れてしまっていたということもあるようです。自然は完全に管理できるものではありませんが、契約前に樹木や草花の管理体制について十分に確認しておくことは大切です。

6季節で景観が変化する

季節によって景観が変化することも樹木葬の特徴であり、デメリットとも言えます。例えば、桜の木をシンボルとする樹木葬は、春は綺麗ですが、秋や冬は花や葉を落とし寂しい景観になってしまうことがあります。樹木葬選びの際には、四季による景観の変化も想像して検討することが重要です。

7想定していたお参りができないところもある

自然溢れる環境にある里山型の樹木葬では、火気厳禁で線香をあげることができなかったり、献花台がなくお供えができないこともあります。また、合祀・合葬や集合埋葬では、参拝スペースや手を合わせるシンボルが共同で落ち着かず、ゆっくりお参りできなかったという声もあります。線香をあげたり、献花できることが多い傾向にある都市型の樹木葬を検討してみてもよいでしょう。

8家族や親族から理解が得られないこともある

樹木葬は急速に普及しているものの、新しいかたちのお墓です。埋葬方法や仕組みに家族や親族が戸惑い、トラブルに発展してしまうこともあります。家族や親族へ、樹木葬を検討している理由や背景を丁寧に説明して相談することが重要です。

樹木葬のメリット<体験者の声>

樹木葬には、もちろん多くのメリットもあります。実際に多かったお客様の声をまとめると下記の通りです。

1自然な雰囲気の中に埋葬できる

樹木葬は墓石の代わりに樹木を用いて墓標としたり、埋葬場所の周りに草花が植えられるため、緑に囲まれた明るい雰囲気を持っている事が特徴と言えます。遺骨を樹木の根本や土に埋葬するため「自然に包まれて眠りたい」、「最後は自然に還りたい」といった方には大きなメリットです。

2お墓の維持・管理が不要で後継ぎが必要ない

樹木葬は一般的に永代供養であるところがほとんどです。「永代供養」とは遺族の代わりに墓地・霊園にお墓の管理・供養を行ってもらう供養方法です。そのため、お墓を継ぐ必要がなく、負担となりがちなお墓の掃除も不要です。少子高齢化や、核家族化などによりお墓の継承が大きな問題となっている昨今において、樹木葬の「永代供養」という部分は大きなメリットと言えるでしょう。

↓永代供養について詳しく知りたい方はこちらへ↓

3費用を抑えることができる

樹木葬は埋葬するスペースがコンパクトで墓石も不要なため、費用を安く抑えることができる点がメリットです。また、なかには年間管理費がかかる霊園もありますが、永代供養であれば一般的には年間管理費がかからないため、維持費なども抑えることができます。

4宗旨や宗派などの制約がない

寺院墓地にある従来型お墓では、宗旨宗派を制限されることがありますが、樹木葬では寺院墓地の場合でも制約がないことが多いです。そのため無宗教の方や宗教に縛られたくない方にメリットがあります。

樹木葬の費用相場

樹木葬では主に下記の費用がかかります。

①永代供養料:5万円〜100万円
・お寺や霊園にお墓を永代にわたって管理・供養してもらうための全てが含まれた費用
・下記の図のように、埋葬方法や埋葬人数に大きく影響を受ける

②納骨法要料:3〜5万円
・ご遺骨を埋葬する際に、僧侶に供養していただくお布施。

③墓誌・彫刻料:3〜5万円
・墓標(お墓や故人の目印)として墓誌やプレートに名前を彫刻する費用。

※苗木代:3千〜5千円
・里山型など、個別埋葬で樹木を植える霊園の場合にかかる苗木代。

※維持管理費:0円〜2万円
・年間管理費など維持にかかる費用
永代供養では通常不要ですが、草木管理などのために必要な場合もあります。事前に確認しておきましょう。

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樹木葬の埋葬までの流れ

樹木葬はほとんどの場合、生前でも申し込むことができます。具体的な埋葬までの流れを紹介します。

希望条件の整理

まずは、前述のデメリットも考慮しながら、家族や親族と埋葬方法、人数、墓標の有無などの希望条件を話し合いましょう。

樹木葬を行う霊園の情報収集

希望条件に合う墓地・霊園の資料をインターネットや電話で請求したり、新聞チラシを確認したりしましょう。

霊園の現地見学

気になるお墓があれば実際に見学に行くことをおすすめします。実際に見学して、自分の目で環境や雰囲気、アクセスを確認し、不明点は現地スタッフに質問しましょう。

契約と支払い

契約内容や諸条件は事前の確認を十分行った上で、希望に合った墓地・霊園があれば、契約手続きを行い費用を納めます。

使用許可証の受領

契約、入金が完了すると、墓地・霊園から樹木葬の使用許可証が発行されます。埋葬の際にも必要なため大切に保管しましょう。

埋葬許可証の準備

埋葬予定の方が亡くなったら、自治体に届けを出して火葬許可証を発行してもらいます。火葬後、これが埋葬許可証となります。

納骨式・埋葬

墓地・霊園に納骨の日取りを相談し、納骨法要を行って故人を埋葬します。納骨当日には遺骨、使用許可証、埋葬許可証を持参します。

墓じまい・改葬の場合

すでにあるお墓からご遺骨のお引越し先(改葬先)として樹木葬を契約する場合は、埋葬許可証の代わりに、以前のお墓の管理者から埋蔵証明を発行してもらうことが必要です。また自治体で改葬許可証などの書類の発行や手続きが必要になります。

↓墓じまいについて詳しく知りたい方はこちらへ↓

樹木葬でよくある質問

樹木葬は永代供養ですか?

樹木葬は、遺族の代わりに寺院や霊園がお墓の管理・供養を行う永代供養であることが一般的です。そのためお墓の後継ぎが必要ありません。ただし、樹木や草花にはどうしても管理が必要なことから、寺院や霊園によっては年間管理費がかかるところもありますので事前に確認をしましょう。

樹木葬から途中で違うお墓に変えることはできますか?

他の方の遺骨と一緒に混ざって埋葬されている合祀型の場合や、遺骨を直接、土に埋葬したタイプでは、遺骨の取り出しができないため、違うお墓に移すことはできません。埋葬方法に注意しましょう。

樹木葬が枯れてしまった場合はどうすれば良いですか?

樹木や草花の管理者が霊園の場合は、霊園に対応を求めてみましょう。自身で管理しなければならない契約の場合は、霊園に相談しながら自分で再度、植樹をするなどして対応しましょう。

樹木葬は年数が決まっていますか?

一般的には永代供養であるため永代にわたって管理・供養してもらうことができます。ただし個別埋葬型の場合、13年、33年など一定の個別埋葬期間を過ぎると合祀に移ることも少なくないため確認しましょう。

まとめ

自然に抱かれて眠る樹木葬は、様々なお墓の中で最も注目を集めています。しかし比較的新しいお墓のためデメリットや一般のお墓との違いなどがわからない方も多いでしょう。樹木葬についてくわしく知りたい方や、お墓についてお悩みの方は、全国永代供養墓・樹木葬グループまでお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

記事を書いた人の写真

小原 崇裕

2002年に「NPO法人永代供養推進協会」を設立し代表理事に就任。まだ永代供養が知られていない20年以上前から日本の永代供養墓の普及・推進に努める。年間約1500件の無料仏事相談を受け、エンディングをめぐるお葬式やお墓などへのアドバイスと支援活動に従事。著書に『安心できる永代供養墓の選び方』。シニアライフマネジャー1級。